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  【 水冷エンジン タイミングベルト交換 】

ライフ360、Z360(水冷)、ステップバン360等に搭載されている『EAエンジン』の タイミングベルト交換方法などを説明します。



 ■国産量産車に初採用

国産量産車では、1971年に発売された、水冷エンジンのホンダライフに 採用されたのが最初である。現在のように、タイミングベルトについての 認識が無く、説明書にも、調整や、交換の必要性が書いてあるにもかかわらず、 タイミングベルトが切れることが多かった。 エンジンルームが狭い為、作業しにくいこともあったのではと思う。 現在の車と比較すると、比べ物にならないくらい交換し易い。 また、寒冷地では、ベルトカバーから侵入した水分が凍り、 始動時に切れたということも聞いた事がある。

ベルトカバーの設変(設計変更のことで当時HONDAではそう言っていた)も あり、カムシャフトにゴム製のダストシールも追加された。 調整方法も、クランクを正常の回転に対して、逆回転する事により 調整できる構造になっていたが、プーリーとウォターポンプケースが固着していて 実際には調整出来ていない事が多かった。 カバーを外してテストしたが、新車時から数年が経っていた事もあり 大半が調整不能だったと記憶している。
以来、私はカバーを取り外して調整し、調整、交換時の距離数を カバーに記録しておいた。 自分で整備した車でタイミングベルトが切れた事は一度も経験したことが無い。

タイミングベルトが切れると、カムシャフトが回転しなくなり、 インレット、エキゾーストの4本のバルブのうち、開いている バルブにピストン頭部が当たり、バルブが曲がる。 ベルトが切れた場合必ず圧縮圧力を点検する。 『バルブシート入れ替え』の点検要領で全てのバルブの密着を点検し、 漏れが多いものは曲がっているので交換する。 バルブガイドが損傷する事もあるので点検、交換する。

 ■交換手順

1) ベルトカバー(A)を取り外す。
2) ファンベルトを取り外す。
3) クランクプーリーを取り外す。
4) ウォーターポンププーリーを取り外す。
5) ベルトカバー(C)を取り外す。
5) アジャストアームを止めている6×28のボルトを取り外す。
6) アジャストアームを調整して、タイミングベルトが 一番あそ
    びがある状態にする。
7) タイミングベルトを取り外す。
8) 取り外した逆の順番で組みつける。

 ■バルブタイミング調整

フライホイールの位置を上死点に合わせて、定規などを使い 写真のようにドリブンプーリーのケガキ線がベルトカバー(B)の ボルト穴の上部の位置なるように合わせる。

  タイミングベルト オーダーNO NP-0007



 ■タイミングベルト張り調整

アジャストアームを赤の矢印方向に移動すると、タイミングベルトの 張りが強くなる。
取り外し、取り付けは黄色のマークの位置を6mmのボルトの位置になるよう 移動して行う。
6mmボルトは取り外さなくても良い。



 ■取り付け時の注意

■タイミングベルトを取り外す前に、フライホイールの マークを上死点に合わせておく。 カムシャフトに付い
 ているドリブンプーリーのケガキ線が 写真のように上側になるように合わせてから取り外す。

■エンジンは僅かに前に傾いているので、写真のようにベルト カバーの穴の位置で合わすのが良い。

■組み付け後は必ずクランクシャフトを手で回し、バルブと ピストンの干渉が無い事を確認する。セルモー
  ターで回して しまうと、バルブが曲がるので特に注意する。

■ウォーターポンプのプーりーのガタを点検して、 ガタの多いものや、回転のスムーズでない物は交換し
  たほうが良い。

■交換後、10,000〜15,000km走行したら、調整する。



※ベルトの掛け違いによりカムシャフトが前にずれていると 低速は良いが高回転の出力が低下する。
  カムシャフトが後ろにずれていると、低回転がトルクが無く 高回転はスムーズに回る事が多い。

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